コロナ禍による着物業界への影響を考えてみる

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緊急事態宣言も解除され、県外移動の自粛も解除されたことにより
少しずつ世の中がまた動き始めました。

経済活動も再開され、どんどん活気づくことを祈るばかりですが
着物業界は依然厳しい状況ではないかという印象がありますね。

新型コロナウイルスによる倒産した着物関連の企業は以下の通り

▼「たんす屋」運営の東京山喜(株)が民事再生

▼(株)趣味の呉服遠藤が破産申請

▼京洛和蒼(株)が倒産

私が目にした倒産のニュースは以上の3社でした。
今後の経済状況によっては、この先も増える可能性は十分考えられます。

1.それでも倒産件数が少ない印象

着物業界は衰退した、存続が危ぶまれる等の記事を見かけたことがあります。

今回のコロナ禍による着物業界へのダメージはかなりヤバイんじゃないかと思っておりました。

それでも、倒産したという報道は数社のみ。

Aya
Aya

正直、とても少ない印象です。

大手呉服屋、和装全般取り扱う企業、町の着物屋さん等々・・・。

会社規模は様々ですが、着物業界って言うほど危機的状況ではないのかな?と考えるようになりました。

2.大手呉服屋は貯金がたんまり!?

これは私の勝手な想像でしかありませんが、着物業界大手5社をピックアップし
HP記載の企業概要や上場企業であれば株価及び財務情報を確認してみました。

・資本金が多い(5億円以上)

・上記により、債務超過になりにくい体質である

・自己資本や手元現金が数十億円~数百億円ある

=お金が潤沢!?

上場企業でなくとも、自己資本比率が90%超えという超優良企業もありました。

一般的に自己資本比率が40%超えると倒産しにくいと言われているそうです。

少し前に世間で話題になった「内部留保」がたんまり蓄えられてる気もします。

バブル崩壊、リーマンショックと着物業界はとてつもない影響を受けたと想像しますので経営もより堅実になったのではないかと。

パナソニック創業者の松下幸之助は「ダム式経営」と呼ばれる経営方式を世に伝えた方ですが儲かったら儲かった分だけお金をジャブジャブ使うのではなく、いざという時のために資金を蓄えておくと。

松下幸之助氏
松下幸之助氏

ダムが水を貯め流量を安定させるような経営をすべきだ by 幸之助

3.着物業界は新規参入が少ないらしい

呉服屋が創業何十年、何百年と続いていて倒産しないのは凄いことですよね。
そんな中、面白い記事を発見しました。

引用:「呉服屋、スナック、新聞販売店」がなかなか潰れない理由

呉服屋が潰れない原因は新規参入が無いから。

Aya
Aya

なるほど~!!

新規参入がない=ライバルが増えないということですから、同じ土俵で争うのはほとんど同じメンツということですね。


しかも、そのメンツは目次2のように倒産しにくい体質であれば未だに生き残ってるのも頷けます。

また、記事によりますと「古くからの顧客名簿がある」という強みを持っている呉服屋はおばあちゃんから孫まで代々ご贔屓していただいてるとか・・・。

特に「地元密着型」の呉服屋はとても強いですよね!!

なんせ成人式というビッグイベントが毎年必ず行われ、大体の人が地元の呉服屋で振袖一式を購入することと思います。


毎年必ず大規模な受注が入るというのは安定した経営ができそうですよね。

新規参入がない=ライバルが増えないということは、倒産するリスクが減りそうですね。

4.考えられる懸念事項

新規参入がなく、資金が潤沢で倒産しにくい呉服屋が生き残るということは言わば「既得権益」を得ていそうですね。

未だに「呉服屋は敷居が高い」とか「呉服屋 怖い」という検索ワードまである始末・・・。

長い歴史と莫大な資金を持った呉服屋が幅を利かせるのは容易に想像できます。

そして、バブル期から30年以上が経った今でも「着物は高い」と大半の方が思ってます。

驚いたことに、海外の方にも「Kimono is expensive」という印象を持たれています。


30年以上もの間、着物に対するハードルが高いことを考えると
この意識を変えるのって相当な時間を要するのではないかと思います。

5.総括

コロナ禍による着物業界への影響は、

・体力のない企業と体力のある企業で大きく分かれる
・新規参入が少ないため、体力のある企業はずっと生き残る
・生き残ってる企業が力を維持するため、劇的に着物業界を変えるのは難しそう

という感じで、しばらくは横ばいな雰囲気ですね。
もちろん、体力のない着物関連の企業は存続が難しい場合もあるでしょう。


堅実な経営をすれば、恐らく「攻め」の経営はしないでしょうから「現状維持でよい」という感じがします。

また、国内の移動は解禁になったので少しずつ着物レンタル屋さんなんかも人が戻ってくると思いますし来年のオリンピックに向けてインバウンド需要も見込める可能性がまだありますので少しずつ取り戻していく予感はしております。

以上☆

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