黒紋付(くろもんつき)とは?

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みなさん、こんにちは。
管理人のAya(@nekura929)です。

この記事でわかること📝

 ✓ 黒紋付(くろもんつき)とは?

 ✓ 黒紋付は喪服としか着用できないの?

 ✓ 実は汎用性が高い黒紋付👘

1.黒紋付とは?

今回は私が大好きな着物「黒紋付(くろもんつき)」について、深堀していこうと思います。

着物初心者の方や読者の皆さまは「黒紋付」という着物をご存知でしょうか?

以前、着物には格が存在するということをお伝えしておりますが、その中でも「黒紋付」は私の中では別格で最高にかっこいい!と自負しております(笑)

実際、五つ紋が入っておりますので格の中では最上位です☆

また、人々にとって人生最大で人生最期のイベントである「葬式」についても記事内で触れております。

普段、あまり考えないテーマですのでこちらの記事をきっかけに「時間は無限ではなく、有限である」ということを改めて認識していただき、楽しい着物ライフに繋がればと思っております。

1-1.男性が着用される「紋付袴」が一般的

まず「黒紋付」と言うと、男性が結婚式などで着用される紋付袴を想像されることと思います。

こちらも黒紋付になりまして、結婚式などおめでたい席にはもちろんお葬式など不祝儀の際にも着用できるんですよ。

Aya
Aya

現代において、男性がお葬式に黒紋付を着用して参列される方はほぼ皆無ですが・・・

紋付袴姿の男性は、とにかくカッコよく、また威厳を感じる姿であり、存在感がものすごいですよね!結婚式で新郎が着用されていると、ついつい目がいってしまうのも頷けます👍

1-2.女性が着用する黒紋付は喪服のこと

では、女性が着用する黒紋付はというと「喪服」が一般的な認識となっています。

着物から帯、帯揚げ、帯締め、草履と小物すべてが「黒」になり、半衿と足袋は「白」のものを着用するというのが喪服としてのルールになっております。

1-3.舞妓さんや芸妓さんも黒紋付を着用する日がある

そんな不祝儀の際に着用するのが一般的だという黒紋付、実は舞妓さんや芸妓さんも黒紋付を着用する日が存在するのをご存知ですか?

京都・祇園で行われる「八朔」新年の挨拶回りで黒紋付を着用されております。実際は、黒紋付のような真っ黒な色無地着物ではなく黒留袖のような着物です。

引用:朝日新聞デジタル 芸舞妓さんが「おめでとうざんす」 感謝の「八朔」

舞妓さんと言えば赤やオレンジなど色鮮やかで華やかな着物を着用しているイメージが強いので黒の着物というだけでもかなりインパクトがありますね!

また、歌舞伎役者が舞台挨拶する際や和楽器奏者(三味線やお琴など)が演奏する際も黒紋付を着用されている場合が多いです。芸事に従事されている方にとっては「黒紋付」という着物は、実は一般的なんですね☻

宝塚音楽学校の卒業式でも黒紋付を着用されていますよね!
黒紋付+緑の袴で式典に臨む卒業生たちの凛とした佇まいはとってもかっこいいですよね♡

2.黒紋付はお葬式で着るもの?

2-1.黒紋付は「喪服」として世間では認知されている

さて、芸事に従事されている方にとっては吉凶の行事関係なく、着用されているということがわかりました。

しかし、我々一般人にとっての「黒紋付」はお葬式などの不祝儀の場に着用するものという認識です。

黒紋付はお葬式で着るものというイメージですが、実は黒紋付と合わせる帯や小物によって変わってくるというのが正解です。

▼参考記事:綾匠さま「喪服と黒紋付の違い【紋の継承】」

横浜市田園都市線青葉台にあるきものの綾匠です。着付け教室も行っております。

上記記事内にも記載されている通り、黒紋付は色無地に五つ紋が入った着物であって喪服でも何でもないのです。黒の名古屋帯、黒の帯揚げ、黒の帯締め、黒の草履と黒の小物を合わせることにより「喪服」という類になるのです。

つまり、帯や小物を変えることにより汎用性が高まるということになります。

2-2.実は少し前まで白の喪服が一般的でした

今でこそ喪服=黒という認識ですが、黒い喪服というのは戦後から急激に広まったため、歴史としては100年ほどという案外新しいものなのです。では、黒い喪服が普及される前は何色の喪服を着ていたのでしょうか?

実は白い喪服を着用していたのです!!

少し前ですと、中村勘三郎さんの奥さまが葬儀の際、白い喪服を着用されていたりNHKの連続ドラマ小説「あさが来た」で白い喪服を着用されたシーンがあったり、白喪服の存在を知っている方もいらっしゃったのではないでしょうか😉

日本では千年以上、喪服は白だったのですが、死者が着用する白装束に合わせ、喪服も白に合わせたという説があります。また、死=穢れ(けがれ)と思われていた当時は穢れが他の人に拡散されないよう親戚は白の喪服を着用し、穢れを親戚内で食い止めていたという話もあるそうです。

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現代の日本のお葬式には皆黒い服を着て参列することが常識となっています。しかし、かつて日本は白い喪服を着て死者を弔っていたのです。白喪服にはどんな意味があったのか、そしてどうして喪服は黒に変わっていったのか、その変遷を紐解きます。

また、白喪服には「貞女は両夫に見えず(ていじょはりょうふにまみえず)という意味があります。

これは亡き夫以外と再婚することはありません!という意味があり、白の喪服を着用することにより強い意思表示という側面もあります。故人を偲ぶだけでなく、深い愛を感じさせるところがまたステキですね✨

2-3.黒紋付は本来「吉凶両用」のお召し物で超便利

2-1でご説明しました通り、黒紋付というのは黒の色無地に五つ紋が入った着物ということであり、喪服でも何でもないのです。

帯や小物を黒で揃えることにより「喪服」という扱いになるだけで、反対に華やかな帯や小物に変えることによって祝儀用のお召し物に変身させることもできるのです。

重ね衿を付け、華やかな袋帯や絞りの帯揚げ、礼装用の太い帯締めを使用することにより喪服とは思えないおめでたい席にふさわしい装いとなります。

洋服のブラックフォーマルは吉凶両用で使用できるのに、何で黒の着物は不祝儀の場面にしか使用できないのでしょうか。それっておかしな話ですよね?洋服ではよくて、和服ではいけないなんてそんな法はどこにも存在しません。

黒紋付こそ、慶事にも弔事にも両用可能で経済的な礼装と言えるのではないでしょうか。

黒紋付を祝儀ver.でコーディネートした画像を参考までに貼っておきます♪

3.黒紋付は着物の中でも最高にかっこいい!

さて、ここまで黒紋付について色々とご説明させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

現代において、黒紋付=喪服という認識からお葬式で着るものというイメージが強いのも致し方ありません。しかし、人々の人生最期のイベントで黒紋付を着用されるということは故人へ「最高の礼を尽くす」といっても過言ではありません。

また、冒頭でもお伝えした通り、我々はいずれ必ず死にます。人生は「無限」ではなく「有限」なのです。この限られた時間で、なるべく悩む時間を減らし、やりたいことをして生きていきたいですよね。

日本文化である「着物」をきっかけに、死生観を考えたり、人生は有限であることを改めて知るきっかけになり、廃れつつあるこの「着物」という文化を継承していけたらいいなと個人的には思います。

着物の中でも最高にかっこいい「黒紋付」の魅力が多くの人に知れ渡ることを祈って、この記事を終わりにしたいと思います☻

ここまでお読みいただき、ありがとうございました(^人^)